皇子神社(おうじ) |
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府中市高木町 | |
皇子神社(おうじ) 府中市高木町に鎮座する。 古称は王子社、王子大権現と称された。 社殿は手前から神楽殿(かぐらでん)、拝殿(はいでん)、幣殿(へい でん)、本殿とタテ一列に並んで建てられている。 神楽殿は切妻造の桟瓦葺き。 拝殿は入母屋造。 本殿とは幣殿で接続され、本殿は入母屋造、千鳥破風が付き、 縋向拝、本瓦葺き屋根だ。 神社の建築様式を説明するには大変都合の良い社殿なので、後で簡単に説明します。 広島県神社誌によると祭神は高御産霊神(タカミムスビ)。 この人は日本神話に登場する神で、天孫降臨ではアマテラスはこの神に作戦を相談をしてい る。 またアマテラスの息子であるオシホミミはタカミムスビの娘と結婚しニニギが生まれている。 イザナギ、イザナミより前に出現した神だ。 神社の創立は不明 であるが、天正十九年(1591年)5月造営、元文元年(1736年)3月本殿改築、嘉永二年(1849年)五月本殿焼失、同年再建し九月二十六日正遷宮 執行、大正四年幣殿、拝殿を増築と社記にある。 本殿の建築形式は基本的に「切妻造(きりづま)」「流造(ながれつくり)」「入母屋造(いりもや)」とあり、変わったところでは先に紹介した愛宕 神社のように「方形造(ほうぎょ)」とか、一般の家に見られる「寄棟造り」もある。「切妻造」とは写真の神楽殿にあるように屋根面は2面で、左右を切った 形をいい、棟(むね、屋根面が合わさる部分で、切妻の場合は一番高い水平な部分)に対して入り口が平行に付けられた形を「平入り」、棟に対して直角に入る 形を「妻入り」という。 したがって、この神楽殿は「平入り」だ。 神楽殿と本殿との間に拝殿がある。参拝者はここでガラガラを鳴らし「二礼二拍手一礼」を行 い、また上がって御祓いを受ける。 この拝殿は切妻造の神楽殿と違って、棟の左右一段下がったところに庇(ひさし)が付いて三角形を成している。 棟から正面 に降りてきた屋根と右側庇部分の屋根は、「ハの字」で繋がれているのがわかる。 これを「入母屋造」という。 拝殿の奥に建てられた本殿は、アップの写真でわ かるように拝殿と同じ「入母屋造」だ。 正面の屋根と、向かって右側の庇の屋根が「ハの字」で繋がっているのが狛犬の上の部分で確認できる。 そして棟に対し て直角方向に三角形の屋根が前に迫り出して造られているが、これを「千鳥破風(ちどりはふ)」という。 千鳥破風の下、軒の一部をさらに前に伸ばして庇とし ているが、これを「向拝(こうはい)」という。 本殿の前、石灯籠横の建物は、拝殿と本殿を繋ぐ幣殿という。 屋根材は檜皮葺(ひわだ)、柿葺(こけら)と いった天然素材の他、最近では銅板葺きや瓦葺きも多い。 |
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石鳥居 | |
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拝殿 | |
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本殿 | |
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境内にある砲弾? | |
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地図 |