厳島神社(いつくしま)
福山市津之郷町加屋
厳島神社(いつくしま) 福山市津之郷町加屋に鎮座する。

広島県で厳島神社と言えば世界遺産、安芸の宮島が本社だ。
祭神は市杵島姫命(いちきしまひめ)を主祭神とする宗像三女神。
「いちきしま」から厳島(いつくしま)へと変化した。
アマテラスとスサノオの間に産まれた三女神である。
三女神はアマテラスの神勅により宗像大社(むなかた)に鎮座したが、宮島では宗像に行かれる前に安芸の島々を回られたと伝わる。
この三女神には朝鮮半島と北九州を結ぶ航海上で重要な役割が課せられた。
よって、海運の神として瀬戸内海沿岸に安芸の厳島神社から勧請され創祀した神社が多い。
この津之郷町の厳島神社は大永元年(1521)の創祀と伝わる。
その後、延宝8年(1680)次いで宝暦11年(1761)に社殿を再建したときの棟札が現存している。

本殿は一間社入母屋造で屋根は本瓦葺き。
向拝屋根が五間社平入入母屋造りの拝殿に伸びる。
向拝柱は虹梁型の頭貫で固定され、木鼻には彫刻が施される。
柱上に大斗を置き三斗組が桁を、手挟が垂木を支える。
柱間には蟇股を飾る。
拝殿の向拝は入母屋屋根の妻を正面に見せて造られる。
こちらは桟瓦葺きだ。
江戸末期文久2年(1862)に奉納された狛犬が建つ。
参道と石鳥居
拝殿
本殿
文久2年の狛犬

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