賀茂神社(かも) 論社
福山市加茂町
賀茂神社(かも)福山市加茂町芦原に鎮座する

 式内社を比定するときに、他に比定対照された神社を論社という。
安那郡二座のうち神辺町国道313号線沿いに鎮座する「天別豊姫神社」 神辺城の守護神とされていた「神辺大明神」が明治政府により式内社「天別豊姫神社」に比定され改称、後に県社に列せられた。
このときに福山市加茂町粟根に鎮座する「豊大神社」が「天別豊姫神社」ではないかと論議されたようだ。
豊姫は海神「オオワタツミ」の娘「トヨタマヒメ」である。
かつてこの辺りが海だった頃、航海の安全を祈願したのだろう。

一つの拝殿に対して奥に本殿が二つ有る。
向かって左は切り妻造り流れ社殿だが、右のは入母屋造りに唐破風向拝が付く。
ここの創建は貞観六年(864年)と古く、京都賀茂別雷神社から勧請したとある。
そして、この別雷命に、天喜二年(1054年)アマテラスの息子「アマノオシホミミ」と孫「ホノニニギ」の二柱を合祀。
この三柱が向かって右の本殿に祀られている。
左の本殿は保延三年(1137年)に宇佐八幡宮より八幡神を勧請した八幡神社だ。
境内は広く、日当たりもよい。
1976年に樹齢約450年とされたケヤキが福山市の天然記念物に指定されている。
今は樹齢480年てとこか・・・。
郷社石柱
拝殿 切り妻平入り千鳥破風付き唐破風向拝
左の八幡社本殿 切り妻造り、銅板葺き流れ社殿
賀茂別雷本殿 入母屋造り、唐破風向拝

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