素盞鳴神社(すさのお)石神神社 |
|
福山市駅家町万能倉 | |
素盞鳴神社 福山市駅家町万能倉に鎮座する。
旧称(通称)は石神神社という。 境内をぐるりと見渡したがどこにも素盞鳴神社という表記はなかった。 広島県神社誌にもその辺の経緯は書かれていないが、神社庁への登録は素盞鳴神社だ。 井上新一さんが書かれた「駅家今昔」に面白い記述があるので紹介する。 駅家町万能倉「石神神社社名考」から引用すると・・・西備名区の万能倉村の項にこの神社の創建にかかわるような次の記載がある。 「大前の某というは、江熊牛頭天王社の神人にて、本殿の鍵主なり、神事に神殿を開く事あり、此の人至らざれば、敢えて開くことなし。いにしえ素盞嗚尊の宿し奉り饗膳すすめし、蘇民将来の子孫はこれなりと云う」 明治時代までは、万能倉の大前の某(誰だろう?)が戸手天王社本殿(現、式内社素盞鳴神社)の鍵を保管していて、祭典のたびに此の家から鍵を持参し本殿を開かないと祭典が行われなかった。それが明治のいつの時代にか、鍵を天王社へ渡してしまったが、それでも現在にいたるまで毎年の例として天王社の祭典には必ず招かれていて、祭典の進行には重要な役割を果たしているという。石神神社の鍵は現在もこの家が保管している。 また、この家が石神神社の境内に末社として鎮座している蘇民神社を祀っている・・・。 本殿は1間社流れ造、本瓦葺きで文政五年(1822年)に再建されたものであるが、興味深いのは戸手天王社本殿の鍵はここにあったということだ。 明治になって式内社素盞鳴神社は戸手天王社に比定されたが、ひょっとするとこちらの神社の方が式内社に近いのかも知れない。 |
|
![]() |
|
石鳥居と拝殿 | |
![]() |
|
本殿 | |
大きな地図で見る |
|
地図 |