高倉神社(たかくら)
福山市駅家町向永谷
高倉神社(たかくら) 福山市駅家町向永谷、本谷榎峠に鎮座する。

ここに祀られた祭神は高皇産霊神(タカミムスビ)だ。
日本神話の最初に登場する。
古事記では冒頭で、「天地初發之時。於高天原成神名。天之御中主神。次高御産巣日神。次神産巣日神。此三柱神者。並獨神成坐而。隱身也」・・・

訳すると「天地が初めてひらけし時、高天原に「天之御中主神(アメノミナカヌシ)」「高御座巣日神(タカミムスビ)」「神産巣日神(カミムスビ)」が誕生した。
そして、これら3神は、独神で、身を隱した・・・。

天之御中主神は天中の北極星と繋がり、妙見信仰が現在でも行われているが、高皇産霊神になにを求めたのか?この神を祭神とする式内社は京都、奈良に数社見受けられる。
一方でアマテラスの子、アメノオシホミミがタカミムスビの娘と結婚し、その間に生まれたのが天孫ホノニニギという系列になる。
天孫降臨の前、出雲の国譲り神話にアマテラスの指揮官として登場している。

この神社の創祀等は不明。
天文3年(1534)5月に社殿を建立。
文禄2年(1593)3月、再建されたとある。
「備陽六郡志」には江戸時代の慶安(1648)以前は高松山(高増山?)の山上に鎮座していたが、当時、渡航の船が度々遭難し、当神社が南に向いているためとされ、四国の船頭達によって山麓に降ろされ桟座さされたとある。
確かに高増山の麓に佇んでいる。

社殿であるが、本殿は一間社入母屋造で銅板葺き屋根。
向拝は軒唐破風。
三方を廻り縁で奥は脇障子で止まる。
中備はカエル股が施されている。
拝殿と幣殿も有している。
石鳥居
拝殿
本殿

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