安那明神社(やすなみょう)
福山市神辺町三谷
安那明神社(やすなみょう) 福山市神辺町三谷に鎮座する。

深安二十六社神社めぐり 15

この神社の創建は奈良時代、天平勝宝5年(753)にまで遡る古社だ。
孝謙天皇の時代に青龍大明神を祀り創建されたと伝わる。
祭神は天孫ニニギ、大己貴神(おおなむち、大国主)、事代主神の三柱。
祭神から想像すると、元はニニギ一柱が祀られていたのだろう。
村に病気が流行ったときに、出雲神であるオオクニヌシとその息子のコトシロヌシが合祀されたと考えられる。
こういうパターンは多い。
社殿は応徳2年(1085)に火災で焼失。
江戸時代、延宝8年(1680)に安倍六郎右衛門が願主となり社殿を再建、これを機に安那明神と改称している。
現在の社殿は大正9年12月7日に再建され、旧三谷地区を守る産土神だ。
本殿は三間社流造で桟瓦葺き屋根。
身舎柱は角柱が使われ簡略されている。
前方と両脇の三方を縁が廻り、奥は脇障子で止まる。
桁は柱の上に乗った舟肘木が直接支える。
妻飾りは大瓶束をでかい彫刻蟇股が支えている。
享保?年と読める石鳥居があった。
拝殿後方には本殿とを繋ぐ幣殿を持つ。付近には安倍姓が多い。
参道と享保年中に建てられた石鳥居
拝殿
幣殿と三間社流造本殿

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