養兎神社(ようと)
福山市神辺町湯田
養兎神社(ようと) 福山市神辺町湯田に鎮座する。

この養兎神社であるが一般の神社とは訳が違う。
大正の終わりから昭和19年にかけて備後郷土史会が毎月発行した「備後史談」において、濱本鶴賓氏と共に理事、そして編集者として、また郷土史家として著書も多数発行され活躍された得能正通氏が個人的に創始された神社だ。
神社名にあるように得能氏は明治23年頃からウサギの飼育(養兎)普及を事業とされてきた。
その養兎を守護鎮魂するために、傷ついたウサギを助けた「因幡の白ウサギ」神話にあやかり大国主命を祭神とし、昭和3年5月9日に創建されている。
その得能正通氏は昭和24年10月に生まれた地、湯田で亡くなられた。
「愛国の精神は我らの祖先が実践躬行したところの歴史を基礎とし、手近いところの史実を遠く他国に例を求めるまでもない。
もっと手近なことは親への孝行である。
これが出来ず、郷土の歴史を知らず郷土を愛することが出来ない者は国をも愛せるはずがない」得能氏が備後史談で記された言葉だ。
養兎神社の由緒は立石定夫元福山市長が書かれている。
得能氏と同様に郷土を愛された立石氏も平成7年(1995年)6月8日、68歳の若さで亡くなられている。
今では養兎とは縁がなくなったけれど、この神社は今でも豊久保地区のみなさんにより守られている。
愛されているのだ。
桜と楓に囲まれた社地
本殿

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