亀山弥生式遺跡
現地看板より

亀山弥生式遺跡

広島県史跡指定 昭和16年3月10日

この亀山丘陵には過去の調査によって、丘の上を三重にめぐる弥生時代前期の溝、二基の古墳(亀山第一、二号古墳)、平安時代後半の祭祀跡があることがわかりました。
三本の溝は幅約2〜4m、深さ0.8〜2m程で、弥生時代前期(約2300〜2100年前)に相次いで掘られ、溝の使命を終えて土が埋もれたものは、内溝から外溝へ向けて順次埋められていったものと考えられています。
調査では発見されていませんが、おそらく溝の内側には当時の人々の住居跡や食料貯蔵庫跡等があるものと思われます。
この遺跡の約2km東にある神辺町大字湯野の大宮遺跡でも同様のムラが発見されています。
このようなムラは環濠集落と呼ばれ、稲作を始めて間もない頃のムラ同士が土地や水利をめぐる激しい争いの中で、外敵から自分達のムラを守るために作られた防衛集落で、当時のきびしい社会情勢がうかがわれます。
貴重な郷土の文化財を大切にし、遺跡内でむやみに土を掘ったり遺物を採集することはやめましょう。

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