備後の辻堂を歩く


辻堂とは

(1)村落の道路、交差点、峠などに、地区民が共同で建てた(個人が建てたものをふくむ)小形の簡素な建物で、社寺とは完全に分離しているもの

(2)「神祠」「仏堂」との区別は、人々が休む施設が堂内にあり(小祠の場合はない)人々が自由に出入りできる(扉をたててない)とする

(3)建物が前記のものであっても、祀られているのものが「荒神さん」や「稲荷さん」などの場合は辻堂としない

元々、備後の辻堂は水野勝成が旅人のための休み堂として、領内一斉に作らせたとされていますが、確たる証拠はありません。
しかも大師堂は地区の新四国八十八ケ所巡りの札所になっていたり、その内のいくつかに同じ形式の堂を建立この時期は江戸後半とも明治ともいわれ、必ずしもすべてが江戸前期から建てられたものではないようですが、ここではとりあえずすべて辻堂に入れております。
実際、水野勝成建立の棟札のあった堂宇もあったようで、勝成が辻堂を建てさせたのはまちがいないと思います。
ただ、現存しているのがすべて該当するのかどうかは不明です。


備後の辻堂リスト

【旧深津郡】 【旧沼隈郡】 【旧安那郡】 旧芦田・品治郡 【旧御調郡】
引野町 熊野町 神辺町 芦田町 尾道市
木之庄町 沼隈町 加茂町 御幸町 御調町
本庄町 草戸町 山野町 駅家町
蔵王町 田尻町 新市町
春日町・日吉台 水呑町 府中町
坪生町 郷分町
大門町 山手町
川口町 赤坂町
曙町 今津町
柳津町
松永町
神村町
金江町
藤江町
津之郷町
瀬戸町
佐波町
【旧世羅郡】 【旧神石郡】 【旧甲奴郡】 【旧三谿郡】 旧奴・恵蘇・三上郡
神石高原町